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サービス業の人手不足の実態と原因、解決方法とは?

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サービス業

サービス業は人手不足になりやすい業種です。

近年では、新型コロナウイルスによって人手不足が深刻化しました。コロナ禍の最中は、営業を停止、もしくは短縮しなくてはならない店舗が増え、人手はあぶれている状態だったのですが、その後流出した人手が戻らないことで、むしろ人手不足が加速したのです。

また、コロナ禍でなくても、サービス業は待遇面や仕事内容から人手不足になりやすい業界です。

このような人手不足にサービス業はどのように対応すればよいのでしょうか。ここでは、人手不足の実態や原因を明らかにするとともに、人手不足を解消するための方法を紹介します。

サービス業の人手不足の現状

少子高齢化などの影響により、多くの業界が人手不足に陥っています。中でもサービス業の人手不足は深刻な状況です。

帝国データバンクの統計データ(2023年4月付)では、サービス業の正社員の人手不足感は51.4%、非正社員は30.7%となっています。

非正社員の業種別では、飲食店が85.2%、旅館・ホテルが78%、飲食料品小売が58.7%となっています。特に、飲食店、旅館・ホテル、飲食料品小売、娯楽サービスの業界で非正社員の人手不足の割合が高いという結果になっています。

また、東京商工リサーチが発表した、2023年1~7月の人手不足関連倒産の状況によると、サービス業他は23件の倒産で前年同期の13件から約1.8倍の増加となっています。人手不足が深刻化し、その結果倒産にまでつながっていることがわかります。

サービス業の人手不足の原因とは

では、こういったサービス業の人手不足はなぜ起こっているのでしょうか?サービス業が人手不足に陥っている原因は以下のように複数考えられます。

コロナ禍

新型コロナウイルスによるコロナ禍は、サービス業に大きな影響を与えました。

新型コロナウイルスの感染が拡大し始めた頃、多くのお店は営業を停止もしくは短縮しました。また仕事がないことや、感染リスクを懸念して、多くのサービス業従事者が別の業種に転職しました。

その後、新型コロナウイルスの広がりが収まり、多くのお店が営業を再開しました。しかし、再開したもののサービス業から他業種に転職した人たちは戻っておらず、人手が不足しているのです。

結果的に、来客者数の回復にサービス業従事者の数が追い付いていない状況です。

離職率の高さ

サービス業は離職率が高い業種です。

ミイダス株式会社が行った実態調査(2022年7月)では、接客担当者の人材不足懸念要因は「コロナ禍で応募者が少ないため」が62.8%で最多、次いで「離職が多いため」が45.3%となっています。

コロナの影響だけでなく、離職率の高さもサービス業の人手不足に大きな影響を与えています。また、離職の原因としては、以下4項目がすべて51.3%で並ぶという結果でした。

  • 接客業が適性に合わない
  • 職場の雰囲気が合わない
  • 職場の人間関係がうまくいかない
  • 上司、部下の相性が合わない

仕事内容や職場での人間関係などが、離職の原因になっていることがわかります。

低賃金

上記と同じミイダス株式会社の調査結果によると、離職理由の38.5%は賃金が低いことが原因となっています。適性や人間関係ほど離職理由につながっていないものの、低賃金を理由に離職する人も多いということです。

dodaの「業種分類別の平均年収ランキング」によると、「サービス」や「小売/外食」の業種の年収は下位に位置しています。このような低賃金により、そもそもサービス業を選ばない人も多いですし、離職する原因になっているでしょう。

低賃金はサービス業の人手不足を招いている原因といえるはずです。

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サービス業の人手不足を解消できるツール

このように、サービス業は様々な理由で人手不足に陥っています。賃金や職場の改善などで人手不足を解消できるかもしれませんが、現実には難しいでしょう。

そこで、人手不足を解消するためには、以下のようなツールの利用がおすすめです。

AI接客ツール

ai-chat
AI接客ツールとは、AIが人に代わり接客を行うツールです。AIアバターが対話形式で接客を行うものや、チャット上でAIがテキストで回答するものなどがあります。

AI接客ツールを活用することで、顧客からの問い合わせ対応や質問を自動化できます。AIによって人間による対応業務を減らせるため、人手不足でも顧客対応が可能になります。

また、AI接客ツールでの会話や質問、顧客データなどを収集することもでき、マーケティングなどにも活用できます。AI接客ツールを利用することで人手不足解消だけでなく、人件費削減、利益拡大も期待できます。

AIによる接客については以下で詳しく解説しています。
『AIは接客にも活用できる?現状と課題、導入事例を紹介』

チャットボット

チャットボットによって、人手不足を解消することができます。

チャットボットとは、テキストで自動でユーザーからの質問に回答してくれるものです。シナリオを登録しておくことで選択肢に沿って回答を出すことができます。また、あらかじめAIに学習させることで、AIが回答するものなどもあります。

オンラインでの問い合わせやFAQはもちろん、受付や店頭での接客などにも利用することができます。チャットボットを利用することで、ユーザーからの質問対応の負担を減らすことができます。

ロボット

ロボットを利用することで、人手不足を解消できます。現在では、様々な機能を持ったロボットが開発されており、施設の案内をするもの、配膳をするもの、受付を行うものなどがあります。こういったロボットを利用することで、人が対応する業務を減らすことができ、少人数でも営業が可能になります。

また、人間では経験やスキル、性格によってサービスのノウハウや質が変わってきますが、ロボットであればすべて同じ品質のサービスを提供できます。人件費を削減できるだけでなく、サービスの向上というメリットも得られます。

ロボットについては以下で詳しく解説しています。
『ロボット導入に利用できる補助金、助成金とは?補助金の種類を紹介』

オンライン接客ツール

オンライン接客ツールは、遠隔から接客対応が可能なツールです。カメラやPCなどを利用して画面ごしでスタッフが対応します。

店舗や施設にスタッフがいなくてもよいので、配置するスタッフの人数を減らせますし、少人数で複数店舗に対応することができます。家電量販店や賃貸仲介、小売店など多くの業種で顧客からの相談、接客に利用されています。

また、リモートワークが可能になるため、場所に関わらず人材を募ることができますし、対面での接客に抵抗がある人からも応募してもらえるので、人材確保に役立つ可能性もあります。

オンライン接客ツールについては以下で詳しく解説しています。
『オンライン接客の成功事例14選!導入のメリット・デメリットも紹介』

バーチャルショップ

バーチャルショップは、VRやCGでオンライン上に作った仮想店舗です。バーチャルショップを利用することで、顧客はオンラインでも実店舗のような体験ができます。24時間365日どこからでも利用可能なので、遠隔地や時差のある場所に住んでいる人にも利用してもらえます。

バーチャルショップを導入することで実店舗の労力が削減されるため、ショップ店員などの人員を抑えることができます。

タブレット・モニター

モニター
タブレットやモニターを利用することで、人手不足を解消できます。

タブレットやモニターを店舗に設置して注文してもらうことで、接客対応スタッフを減らせますし、モニターに情報を流すことで営業スタッフの負担を減らすこともできます。

タブレットで注文してもらえれば会計なども簡単に行えますし、顧客データの収集を行うこともできます。

サービス業が人手不足を解消した事例

実際にサービス業が人手不足を解消した事例を紹介します。ツール導入の参考にしてください。

接客ロボット(ヤマダ電機)

ヤマダ電機では、接客ロボットのPepperをテストマーケティングとして導入しました。

Pepperに家電売り場でクーポンを配布、商品説明を行ってもらうことで、人員を抑えながらも多くの人に利用してもらえました。炊飯器売り場では約950人がPepperの前で立ち止まり、約300人がPepperアプリを操作しました。

Pepperが接客することで接客人員の削減につながり、また顧客データの収集も可能となったようです。ヤマダ電機では今後もPepperの導入を増やしていく方針です。

オンライン接客ツール(京急不動産)

京急不動産では、「接客オンデマンド」のオンライン接客ツールを導入しています。店舗に高い賃金を払い、人件費をかけて常駐させることに疑問を感じていましたが、複数の店舗を少数店舗に統合。

オンライン接客ツールを導入した結果、複数店舗を少人数で対応できるようになりました。人手不足解消と同時に、顧客も来店の必要がなくなり、お昼休みなどの空き時間に重要事項説明ができるようになりました。

担当者の感覚的には、1割から2割の時間を短縮できてコストカットになっているとのことです。

バーチャルショップ(リビングハウス)

リビングハウスでは現実と同じような体験を提供することをコンセプトに、バーチャルショップを制作。家にいながら店舗を訪れているような体験を提供し、プロに相談しながら理想のお部屋を作ることができます。

インテリア(特に大物家具など)は「変えたいけれど、体感できないと不安」「実際に部屋においたらどうなるのか」など、失敗できない不安、対面接客でプロのアドバイスを聞いて悩みを解決してほしいという「不安の解消」も同時に必要です。

店頭で商品を実際に見ているような体験ができるとともに、プロのインテリアスタイリストが電話・チャット・オンライン接客で対応。商品の紹介ページへの動線もあるので、購買につなげることができています。

人手不足の事例は以下でも紹介しているので参考にしてください。

『AIによる人手不足解消の事例を8選で紹介!利用シーンも解説』

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サービス業の人手不足解消には接客オンデマンド

サービス業の人手不足解消には、接客に関するあらゆる課題を解決する「接客オンデマンド」がおすすめです。

接客オンデマンドでは、以下のような幅広いツールを複合的に連携することで、接客の課題を解消します。

  • AIアバター
  • チャットボット
  • オンライン接客ツール
  • バーチャル空間制作
  • 接客、受付ロボット

AIアバターとチャットボットを組み合わせて対話形式で顧客対応をしたり、バーチャル空間にチャットボットやオンライン接客ツールを取り入れたりすることで、人手を抑えながらもリアルタイムに質問に対応でき、接客の負担を大きく減らすことができます。

サポート体制も充実しており、導入や運用、レクチャーだけでなく、分析や改善などもワンストップで対応。デジタルツール知識がない方でも安心です。

まとめ

サービス業の人手不足について、その原因や解消方法について解説してきました。

様々な理由でサービス業の人手不足は起こっていますが、人手不足の解消にはツールの利用がおすすめです。AIやロボット、オンライン接客ツールなどを利用することで人手を抑えながら接客業務を行うことができます。

接客オンデマンドは、デジタルツールを組み合わせて接客を最適化するサービスです。あらゆる課題を解消できますので、ぜひお問い合わせください。