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VRでの工場見学とは?メリットや作り方、事例10選を紹介

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工場見学

VR(バーチャル・リアリティ)はさまざまなところで利用されており、VRで工場見学などもできるようになっています。

遠方の場合、工場を訪問して見学するのは大変ですが、VRを使用すればWebでいつでも見ることができます。ただVR工場見学を導入したいと思っても、どんなメリットがあるのか、導入すればいいのかわからないかもしれません。

そこでこの記事では、VR工場見学のメリットを説明するとともにVRの活用イメージや作り方、VR工場見学の事例を紹介します。

VR工場見学とは

VR工場見学とは、VR技術を活用して360度を見渡せるVRを使い、Web上で工場見学ができるというものです。利用者は、まるでその場にいるように工場内を自由に見て回ることができます。

VR工場見学では、遠隔地からもオンラインでリアルな体験ができますし、音声や動画などと組み合わせることで、より魅力を伝えるリッチなコンテンツを作ることが可能です。Webでいつでも見てもらうことができるので、近年導入する企業が増えています。

ヘッドセット、VRゴーグルなどの機器を使ってリアルな体験ができるVRコンテンツも制作でき、活用方法はさまざまです。

VR工場見学のメリット

VR工場見学を導入すれば、次のようなメリットを得られます。

見学数を増やせる

VR工場見学を利用することで、工場への見学数を増やすことができます。

工場見学では直接施設を訪問するのは負担が大きいですが、VR工場見学ではユーザーは都合の良いタイミングで、わざわざ訪問しなくてもモニターごしに工場を自由に見学ができます。そのため、リアルに訪問するためのハードルを取り除け、気軽に見学してもらえるので、見学数を増やせるでしょう。

また、VR工場見学内でチャットや接客システムなどを併用すれば、オンラインで接客することも可能。担当者が詳しい説明ができますし、問い合わせにも対応できます。

さらに、VR工場見学はWebサイトやSNSと連携でき、集客効果も期待できます。公式サイトやGoogleマップにVR工場見学のコンテンツへのリンクを掲載することで、誘導をすることも可能です。

距離と時間に縛られない

距離と時間に縛られないことも、VR工場見学のメリットです。

VR工場見学では遠隔地から見学ができますし、24時間365日見学ができるため、参加するのに制約がありません。

特に工場は主要駅から離れた地域に所在することも多く、送迎やツアーを必要とすることもあり、双方の負担が大きいです。そういった負担なく気軽に工場を見学してもらえるのもメリットでしょう。

また、食品工場や医薬品工場など、衛生面から普段は入れない場所でもVRで案内をすることができます。

自由に表現できる

VRでは自由な表現ができることが大きなメリットです。VR工場見学では、まるで実際にその場にいるようなリアルな表現だけでなく、より自由にコンテンツを作ることができます。

例えば、工場の施設同士の距離が離れている場合でも、VRコンテンツ上で近くにあるように表現することで、見学者は簡単に工場を見て回れます。

また、見せたいポイントに説明を入れ動画や音声ガイドなどを設置することで、より工場のことを伝えることができます。

コスト削減

VR工場見学ではコスト削減ができます。

現地で工場見学を行う場合には、現場担当者による案内や説明が必要であり、人的コストがかかります。場所によっては、送迎バスなどを用意する必要があるかもしれません。

VR工場見学ならWeb上に公開しておくだけで、そういった人的コストをかけることなく24時間365日自由に見てもらえます。

また、質問や相談に対しても、チャットでオンライン接客をすればよいので、現地でリアルに案内をする負担がありません。

人材採用にも活用できる

VR工場見学は人材採用にも活用できます。

応募者は、遠方からでもWeb上で働く工場の内部を見ることができ、採用後に働く場所を知りイメージをすることができます。

また、VRを活用してバーチャルインターンシップを実施することもできます。VR工場見学だけでなく、製造プロセスを学ぶグループワーク、社員による本音トークなども活用できるでしょう。

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VR工場見学の事例10選

VR工場見学を実施して、効果をあげているさまざまな事例を紹介します。どのような使い方をしているか、それぞれの事例の特徴や導入のメリットを紹介していきます。

株式会社コダマ

株式会社コダマ
「KODAMA360」は島根県有数の鋳造・プラントエンジニアリング・溶射工場を持つ株式会社コダマが、Webで公開しているVR工場見学です。

プラント工場、鋳造工場、ブラスト工場、溶射工場を、地理的には分散していても1つのページ内のコンテンツとして見せています。

それぞれのモノづくりの現場を360度見渡せる映像や説明と動画で構成しており、よりリアルに製造過程を知ることができます。

新明和工業株式会社

新明和工業株式会社
新明和工業は、大型ダンプカー、ミキサー車、ダンクローリーをはじめ、土木・建設・物流などで使われる特装車のメーカーです。

特装車がどのように製造されているかを360度のVR工場見学で紹介し、製造工程の動画も公開しています。

製造拠点である広島工場、佐野工場、寒川工場それぞれのページで、製造工程の各段階の動画も公開し、わかりやすく解説しています。

カゴメ株式会社

カゴメ株式会社
カゴメ株式会社の「バーチャル工場見学」は、契約農家で収穫したトマトやにんじんが「カゴメトマトジュース」や「カゴメにんじんジュース」になるまでの製造工程を紹介した、360°映像のVR工場見学コンテンツです。

食品製造の現場では衛生管理のため見学場所にも制約がありますが、VRならその心配もなく消費者は製造工程を確認できるので安心感を得られています。

牛乳石鹸共進社株式会社

牛乳石鹸共進社株式会社
牛乳石鹸共進社株式会社では、牛乳石鹼110余年歴史の中で初の試みとして、非公開の工場をVR工場見学で公開しました。

石けん生産の釜だきから包装して送り出す工程までを、視聴者自身が画面操作可能な動画で紹介しています。

パソコンやスマホで視聴のほか、VRゴーグルで立体的な体験も可能です。TwitterではVRゴーグルプレゼントキャンペーンも行い、相乗効果をあげています。

ヤマハ発動機株式会社

ヤマハ発動機株式会社
ヤマハ発動機にはバイク、船外機などの多くの工場があり、公式サイトでは各工場を紹介しています。

サーキット走行体験ができるVRコンテンツを公開しているほか、「コミュニケーションプラザ360°バーチャル体験」をWebで紹介し、実際に訪問しなくても静岡県の企業ミュージアムを体験可能です。

さらにこれまで、数々のオンラインVRイベントに出展し商品紹介を行うなど、VRに力を入れたマーケティングを展開しています。

日立建機株式会社

日立建機株式会社
日立建機が公開する「360°VRファクトリーツアー」では、ミニショベル、油圧ショベルなどを製造する工場のラインを、迫力の360°VRファクトリーツアーで案内しています。

1つひとつの製品を安全に送り出すまでの一連の工程を、土浦工場、インドネシア工場の製造現場で技術者たちが紹介しています。

グローバル企業では生産工場が海外にあることも多く、遠隔地をオンラインで見学できるVRの利点が生かされています。

株式会社日立製作所

株式会社日立製作所
ITプラットフォーム製品の生産拠点、日立製作所の神奈川事業所では、実際に現地に訪問する「リアル型事業所案内」とVRで実際の現場を紹介する「リモート型事業所案内」を開催しています。

VR工場見学の特徴は、希望するお客様に予約してもらい、担当者が画面を操作して案内する点です。人の立ち入れない精密部品の工程もVRで紹介することで、商談やディスカッションに効果を上げています。
 

大橋鉄工株式会社

大橋鉄工株式会社
大橋鉄工は金型・治具の設計や製造販売、自動車部品、産業機械部品の開発、製造、販売を行う企業です。会社案内の一環としてVR工場見学を行っています。

VR工場見学は問い合わせを受けてパスワードを発行する形態で公開し、動画、全方位360度の体験映像で製造工程を紹介しています。

マップで工場見学ルートの案内がされ、見学したい場所に移動でき、リアリティのある体験が可能です。

株式会社マルアイ

株式会社マルアイ
紙製品・化成品メーカーの株式会社マルアイでは、期間限定で工場内やクラフト封筒など紙製品の製造過程を、VR特設サイトで公開しています。

進みたい方向を画面上でタップすれば移動でき、工場を実際に歩いている感覚で見学を行い、静止画や動画での解説を見ることができます。

期間限定のVR工場見学は、プレゼントキャンペーンと同時に不定期に開催されています。

VR工場見学の作り方

VR工場見学のメリットや事例を紹介しましたが、次にはその作り方を解説します。

VR工場見学はCGでの制作もできますが、360°カメラで撮影することが多いです。360°カメラでは、時間的費用的にコストを抑えることが可能です。

VRコンテンツは特殊な撮影方式で制作するため、専門のVR作成会社に依頼することが必要です。企画から撮影、VR作成までをワンストップで行ってもらうことができます。VR工場見学を作るときのが流れは以下のようになることが多いです。

ヒアリング

まず、VR工場見学を作る目的やゴール、ターゲット、工場の情報、企業情報など、制作における背景情報のヒアリングを行います。ヒアリングはWebミーディングなどで行うことも可能です。

企画

ヒアリングにて確認した情報から、VRにおいてどのような見せ方をすべきか、どのような素材が必要か、どんなコンテンツを作るべきかなどの要件を洗い出します。

工場見学での動線や説明コンテンツなど、VRコンテンツの設計をしていきます。それと同時に、必要な撮影枚数なども計算していきます。

撮影

実際に現地に赴き、企画をもとに撮影をしていきます。

360°カメラなどでは撮影するポイントを設定し、撮影を行っていきます。順番を入念に考え効率よく撮影を行うことで、だいたい1日程度で撮影は完了します。

編集・Web化

撮影したデータをもとに、VRコンテンツを制作していきます。よりユーザーに伝わるようにコンテンツを整理するとともに、つなぎ目に違和感がないように制作します。

また、説明文や動画を入れる場合には、VR内でのチェックポイントを設定するとともに、視覚的にも伝わりやすい見せ方をします。

納品・公開

作成したVRコンテンツを実際にWeb上で確認いただきます。問題なければ納品となり、Web上で公開します。

公開したあとには、SNSでの発信や告知をすることで、認知をしてもらうようにしましょう。

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VR制作会社を選ぶときの注意点

VR制作会社を選ぶときには、きちんとしたVRコンテンツが作れるかはもちろんのこと、オンライン接客システムやAIアバターなどの接客ツールを備えた会社に依頼するのがよいでしょう。

VR工場見学でコンテンツを見せるだけでなく、接客を行うことでよりユーザーの満足度を高めることができますし、商談や成約につなげることができます。

VR工場見学なら接客オンデマンドがおすすめ

VR工場見学を制作するときには接客オンデマンドがおすすめです。

接客オンデマンドは、360°カメラだけでなくCGを使った表現ができ、訴求力の高いバーチャル工場見学を制作できます。ポイントごとに説明を入れることもでき、訴求力の高いコンテンツを作ることができます。

オンライン接客システムやAIアバターなどを扱っており、見学者への説明をより負担なく行うことができます。導入支援や運用支援も充実しており、分析やマーケティング提案なども行います。

まとめ

VR工場見学を導入すれば遠隔地からでも24時間365日の工場見学ができ、負担を減らしながらより工場のことを知ってもらえます。

「接客オンデマンド」なら、リアルなVRコンテンツの制作だけでなく、オンライン接客システムなどの接客ツールと連携した運用が可能です。接客に関するDXサービスだからこそ、トータルにサポートいたします。

VR制作に関しては以下のページで詳細を説明していますので参考にしてください。