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店舗を窓口に沿線地域とワンストップで密着。アバター接客で無人受付やコストのスリム化を実現

京急不動産株式会社様:
取締役 事業統括部 兼 アセット事業部部長 濱田 真行 様
アセット事業部 店長 福島 隆 様

今回インタビュー・撮影にご協力いただいた皆様。左から濱田様、小田桐様、毛木様、井上様、福島様、場所は京急すまいるステーション金沢文庫相談カウンター(駅改札外すぐ)

01:現在のお仕事について教えてください

濱田様:事業統括部とアセット事業部を兼務していますが、事業統括部では、主に京急のマンション「PRIME」のブランディング活動と、会員様が多くおりますのでその運営管理を行っています。メルマガを配信したり、紹介制度・割引制度を考えたりなどですね。また新規事業企画やコスト削減策提案を行い事業部へ展開する業務も担っていて、今回のオンライン接客導入についても、この事業統括部でレールを敷いて進めてきました。結構幅広いですよ。ワンストップと呼んでいますが、高齢者の方にはホーム施設をご紹介したり、不用品回収の業者を案内したり、将来の売りたい・借りたいに向けて、沿線の方へのサービスやファンづくりが、鉄道系の総合不動産会社としての方針になっています。

福島様:アセット事業部はオーナー様から預かった物件の賃貸管理を行っていて、店舗では募集を行い、入居者を探して成約させることが仕事になります。賃貸管理をして、退去して、また募集をかけるというのが一つのスキームになっています。

左はアセット事業部 店長の福島様 右は取締役 事業統括部 兼 アセット事業部部長の濱田様

 

02:オンライン接客を導入する前はどのような課題をお持ちでしたか

濱田様:アセット事業部では賃貸仲介を3店舗体制で行っていましたが、売上がなかなか伸びず、単体での黒字や、劇的に収入が上がっていくのは見込めないなということで、費用を下げることを考えていました。店舗に直接「家、探しているんですけど」って来るのは、もう昔の話で、ある程度絞り込んだ上で来ているというのがほとんどですね。そのなかで店舗に高い賃金を払って、人件費をかけて常駐させることに疑問を感じて、例えば上大岡と金沢文庫の2店舗を1店舗に統合して、お客様はこれまでどおり取り込めるような方法がないか検討していました。

 

03:オンライン接客システムを導入するきっかけは何ですか

濱田様:今回は上大岡店に設置しました。もともとネット比率が高かったので、店舗を閉める(賃貸仲介を止め売買仲介だけを取扱う)方法もありましたが、沿線で店舗を構えていて、長期的にみれば一度賃貸で入ったお客様が将来的にも沿線に住んでいただき、その延長で家を買おうかとなる。お客様との接点は残しつつ、できるだけ効率化して無人店舗にする手段としてオンライン接客を導入することにしました。

福島様:以前にもオンラインでの接客は別の方法で行っていました。アプリをダウンロードして時間をこちらで設定して、その時間しか入れないというもので。お客様とのやりとりもかなり制約されていて、使い勝手が悪く常につながるものを探していました。

京急すまいるステーション上大岡店内、オンライン接客ブース設置の様子

 

04:オンライン接客システム「Thumva.biz」を採用いただいた理由は何ですか 

濱田様:他社のシステムはこれまで10社くらい見ましたよ。アバターでの接客にも興味があって、そのなかから絞って探していましたが、アバターも使えて画面背景も消せるのは御社が提供するシステムだけでした。バックヤードが狭い店舗のなかでスタッフが接客すると、後ろのコピー機が映り込んだり、他のスタッフが映り込んだりと。ですから、実映像とアバター&背景変更とを選択できる機能があるのはドンピシャでしたね。

京急不動産オンライン接客のメニュー画面

 

05:システムの導入にあたり現場のご意見はいかがでしたか

濱田様:私が必ず重要視するのは、本社から押し付けて「これ使ってくれ」「使いにくいな」というのは嫌なので、現場でのデモの際「このシステム使いにくそうだよ」と言われたら、別のシステムにしようと思っていました。ただ結果、デモで使ってもらって意外と好評ですよ、なんて話になって。

福島様:現場サイドは私より年配の方も使用していますが、お客様とネットで接客ということに関して、最初はやっぱり抵抗がありました。重要事項説明書は1時間から2時間ぐらい接客するので。ネットでやると、お客様も来店しなくていいですし、空いた時間、例えばお昼休みに重要事項説明ができるので、使い勝手がいいかなというのが分かって、いま積極的に使い始めています。

 

06:現在はオンライン接客をどのように活用されていますか

福島様:現在、金沢文庫店で4名のスタッフでオペレーター対応しています。3名が営業接客を担当して、1名が営業担当の不在時にお客様の情報を聞いて担当者へ引継ぎを行っています。アバターを使用しているのはそのうちの2名になります。最初から使いやすさが魅力と思っていました。女性スタッフはアバターが使えることに魅力を感じて接客対応しています。お客様が来店して接客するというと、準備や場所を確保したり、それなりに時間がかかります。オンラインだとほぼ時間通りに始まって時間通りに終わるので、感覚的には1割から2割、時間を短縮できてコストカットになると思います。

店舗内の女性社員様がアバターを利用して接客を行う様子

 

07:今後のオンライン接客の活用についてお考えがあればお願いします

濱田様:いまはスタッフが4名しかいないので、状況を見ながら徐々に広げていこうと思っています。売買を仲介する店舗は沿線に10店舗ありますので、例えばそこにタブレットを1台置くだけで、賃貸仲介の拠点がその分増えることになりますよね。あとは省スペースで済むため京急線の駅のなかにタブレットを置いたり、高齢者施設の相談など、賃貸仲介以外の窓口として活用したりも検討したいと考えています。

福島様:次はオンライン内見でも使いたいと思っています。今の段階ではiPadを持参して現地からお客様とつなぐというかたちになります。探す段階ではオンライン上で探して、最後決めるときだけ直接来ていただく。周りの業者さんを見ていても、これからそのようなスタイルが進んでいくと思います。

濱田様:あと売買仲介も賃貸ほどではないにしてもネット比率が確実に伸びていて、社内で仲介事業部ともよく話題になります。数年後には同じような時代が来るんじゃないかと。内覧で言えば、例えば大阪から転勤される方に対して、一度も見に来られなくても決めてもらいやすくなる。女性の方でしたら「駅からの夜道も明るくて人通りもあって大丈夫です」とか、「部屋からの眺望はこうですよ」みたいな。コロナ禍もあって内見を非接触にしたいという声は多く見られますね。特に若い方は、オンライン接客にあまり抵抗もないんだと思います。

 

―ありがとうございました。

 

取材・撮影:ビーモーション株式会社 事業開発部

※本記事は2022年11月現在の内容になります。記載されているサービスの内容や名称については予告なく変更される場合がございます。